レゾナンス・ピットの概念

「不思議」「信じられない効果」というご感想を頂戴するレゾナンス・ピット。開発から携わっていると、“横から置く”というコンセプト自体に慣れてしまい、奇抜なアイデアであることをすっかり忘れていました。今日は、レゾナンス・ピットの概念を解説します。

レクストが10年研究しているのが、“微小振動と音楽の関連”です。インシュレーターを例にします。形や大きさが同じ金属で、材質だけが異なるインシュレーターを想像してみてください。真鍮や銅、アルミ、マグネシウムといった感じです。1個の質量こそ違いますが、同じ形や大きさなら、機器の下に敷いたら同じ音になりそうなものです。しかし、それぞれの音質が異なるのは、皆様の経験から容易にご想像いただけるでしょう。

これがプレーヤーのようにモーター部分があるなら説明しやすいですが、アンプのような特に振動していないような機器でも、各インシュレーターごとに音質が異なってきます。これが微小振動と音楽が関わっているという一例です。洗濯機のインシュレーターとは違い、ゴムやバネ、スポンジといったようなフワフワしたものが良いと限らないのが、オーディオの面白いところです。

機器に手を触れても分からないような微小な振動が、インシュレーターの材質のような細かい変化にも敏感に反応していると仮定してみます。下図のように考えると、後付のインシュレーターで不要振動が取り去られていくわけです。しかし、下に敷くインシュレーターの場合、機器の自重が影響しますし、いわゆる“インシュレーター素材の固有音”が乗りやすくなるという状況が発生します。

pitconcept1.gif

そこで考えたのが、インシュレーターを横から置く案です。機器の上に置くスタビライザー(=SQUAREシリーズ)、下に敷くケーブルインシュレーター(=CUBICシリーズ)では、既に機器の音質をコントロールすることに成功しています。しかし、横から置くだけでは、機器に強い影響を与えることができません。しかも、焼物の精度を考えると、設置面積を大きくとるのは難しく、触れるようにしか横に置けません。この問題を解決したのが、“両側から挟む”というアイデアです。これにより、安定して不要振動をレゾナンス・ピット側に流すことに成功しました。効果が安定するまで5分ほどかかるという問題がありますが、置き始めだけのことですので、その程度の効果安定のタイムラグは容認できそうです。

pitconcept2.gif

レゾナンス・ピットに流れた不要振動を、一旦焼物内に蓄積して、うまく床に流さなければなりません。また床からの不要振動のフィードバックがあっては困ります。そこで形状を考えました。横から見て、変形している台形になっているのはそのためです。

レゾナンス・ピットに不要振動が流れていくのは、避雷針や排水溝のように想像していただけると思います。これにより、機器の足へと流れていく不要振動は激減し、理想の設置場所に置いたような状況が再現され、活き活きと音楽が鳴り始めるというわけです。

ポイントは、どのように不要振動を選別するかですが、そこがレクスト独自の振動コントロール技術の真髄です。焼物の土はもちろん、上薬である釉薬(ゆうやく)、ロゴマークの大きさ/デザイン/印刷方法まで、レゾナンス・ピットに呼び込む振動に細かく影響しています。レゾナンス・ピットの試作品をイベントで体感された方は、このあたりの難しさは目の当たりにされたことと思います。誰も気にもとめないような非常に細かい振動を研究し、それをより良い音楽再現に活かすのが、レクストの研究です。

いかがでしたでしょうか。レゾナンス・ピットは、おまじないでも気のせいでもなく、“横に置く”というひとつのアイデアを実現するため考え出された新しいインシュレーターです。従来の“下に敷く”タイプとは、一味違った効果を生み出します。今まで無かった製品だけに、未体験の音楽世界がそこにあります。次回ロット12月中旬の入荷まで、もう少々お待ちください。
2008/12/02(Tue) 17:18:28 | アクセサリー

Profile

image
株式会社レクスト
0267-31-0889(Tel)
info@reqst.com

New Entries

Categories

Archives(2166)

Link

Search