低音の極意
皆様のご質問を拝見していると、どうも低音再生の悩みが多いように感じます。この解決策は『リスニングオーディオ攻略本』に書いてありますが、ブログでも少し解説してみたいと思います。
低音の再現が、大口径ウーファーで決まると考えている方が多いです。私も、10年前くらいまでそう思っていました。「NS-10Mでもズドーン!という低音が出る」と教えてもらったときには、「そんな馬鹿な」と鼻で笑っていた私です。反省・・・。
低音には、“量”と“質”があります。“量”はマイクとパソコンがあれば簡単に測定可能ですが、“質”は難しいです。この両方がバランスをとり、良質な低音が得られます。最初は低音の“量”ばかりに気をとられますが、料理と同じで必ず量だけでは満足できなくなるものです。
低音の量は、大口径ウーファーで得やすいもの。トーンコントロールやEQでも増やせますし、最近ではデジタルで補正できるものもあります。低音が満足できないからといって、量で補充するだけというのは、なんとも力技です。
では、小口径ウーファーからは低音は出ていないのでしょうか?ヘッドホンを考えてみてください。あんな小さなものでも、立派に低音が感じられます。つまり、部屋の大きさとウーファーの口径のバランスが良ければいいのです。
例えば、コンサート会場に16cmウーファーでは、迫力が出そうにないのは想像できます。空気を動かす量が圧倒的に不足しているからです。その場所に応じて、適正なウーファー口径が存在します。
とはいえ、16cmウーファーを侮ってはいけません。16cmウーファーを上手く鳴らせば、なかなか良質な低音が再現可能なのです。試聴距離さえ2mくらいまでならば、20畳くらいの部屋でもガンガン鳴らせます。スピーカーの口径とは妥協の産物であり、音楽との相性が良いのが16cmウーファーで、古くから愛されているサイズです。
では、なぜ大きなウーファーが欲しくなるのか。それは“上手く鳴っている状態を知らない”ことに原因があります。低音を“量”で解決しようとするのは、自分自身のシステムを疑っている証拠です。ちゃんと皆様のシステムからも、音楽に必要な低音は出ています。
低音に満足できないのは、それが相殺により消えてしまうからです。音を足し算ばかりで考えるのではなく、引き算があることも思い出してください。低音の魅力が消えてなくなるなんて、簡単に起こってしまいます。それを防ぐには、精度の高いスピーカーセッティングと、音楽を楽しむためのルームチューニングが有効です。
ルームチューニングには、レゾナンス・チップRTが強い味方になってくれます。レゾナンス・チップRTの感想で、低音が出るようになったという声が多いのは、まさにこの音の相殺が解決されたためです。別に、スピーカーから低音が増えたわけではないのです。
もうひとつ言えることは、音楽は音だけではないということ。『リスニングオーディオ攻略本』の対談で、バイオリニスト金子飛鳥さんは「音に聞こえていない、その向こうにある、自分の感じている“もの”が劣化しないでほしい」と言われていました。私は、その“もの”が低音の量だとは、とうてい思えないのです。
ちなみに、私がエレキベースを弾いていたころのシステムは、38cm×1発+25cm×5発ウーファーという巨大なものでした。音としての低音の魅力を知らないわけではありません。
心の補正回路に負担がかからないだけの低音が出てくれれば、あとの自身のCPUはミュージシャンが伝えたかった“もの”をキャッチするのに集中させることだってできます。振動で床がビリビリこなくても、パンチがあって音程感が正確で、濁りがなく塊感ある音楽の土台。それが私の考える、理想の低音再現です。
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≫ プライベートブログ 『軽井沢暮らし一年生』 更新中
低音の再現が、大口径ウーファーで決まると考えている方が多いです。私も、10年前くらいまでそう思っていました。「NS-10Mでもズドーン!という低音が出る」と教えてもらったときには、「そんな馬鹿な」と鼻で笑っていた私です。反省・・・。
低音には、“量”と“質”があります。“量”はマイクとパソコンがあれば簡単に測定可能ですが、“質”は難しいです。この両方がバランスをとり、良質な低音が得られます。最初は低音の“量”ばかりに気をとられますが、料理と同じで必ず量だけでは満足できなくなるものです。
低音の量は、大口径ウーファーで得やすいもの。トーンコントロールやEQでも増やせますし、最近ではデジタルで補正できるものもあります。低音が満足できないからといって、量で補充するだけというのは、なんとも力技です。
では、小口径ウーファーからは低音は出ていないのでしょうか?ヘッドホンを考えてみてください。あんな小さなものでも、立派に低音が感じられます。つまり、部屋の大きさとウーファーの口径のバランスが良ければいいのです。
例えば、コンサート会場に16cmウーファーでは、迫力が出そうにないのは想像できます。空気を動かす量が圧倒的に不足しているからです。その場所に応じて、適正なウーファー口径が存在します。
とはいえ、16cmウーファーを侮ってはいけません。16cmウーファーを上手く鳴らせば、なかなか良質な低音が再現可能なのです。試聴距離さえ2mくらいまでならば、20畳くらいの部屋でもガンガン鳴らせます。スピーカーの口径とは妥協の産物であり、音楽との相性が良いのが16cmウーファーで、古くから愛されているサイズです。
では、なぜ大きなウーファーが欲しくなるのか。それは“上手く鳴っている状態を知らない”ことに原因があります。低音を“量”で解決しようとするのは、自分自身のシステムを疑っている証拠です。ちゃんと皆様のシステムからも、音楽に必要な低音は出ています。
低音に満足できないのは、それが相殺により消えてしまうからです。音を足し算ばかりで考えるのではなく、引き算があることも思い出してください。低音の魅力が消えてなくなるなんて、簡単に起こってしまいます。それを防ぐには、精度の高いスピーカーセッティングと、音楽を楽しむためのルームチューニングが有効です。
ルームチューニングには、レゾナンス・チップRTが強い味方になってくれます。レゾナンス・チップRTの感想で、低音が出るようになったという声が多いのは、まさにこの音の相殺が解決されたためです。別に、スピーカーから低音が増えたわけではないのです。
もうひとつ言えることは、音楽は音だけではないということ。『リスニングオーディオ攻略本』の対談で、バイオリニスト金子飛鳥さんは「音に聞こえていない、その向こうにある、自分の感じている“もの”が劣化しないでほしい」と言われていました。私は、その“もの”が低音の量だとは、とうてい思えないのです。
ちなみに、私がエレキベースを弾いていたころのシステムは、38cm×1発+25cm×5発ウーファーという巨大なものでした。音としての低音の魅力を知らないわけではありません。
心の補正回路に負担がかからないだけの低音が出てくれれば、あとの自身のCPUはミュージシャンが伝えたかった“もの”をキャッチするのに集中させることだってできます。振動で床がビリビリこなくても、パンチがあって音程感が正確で、濁りがなく塊感ある音楽の土台。それが私の考える、理想の低音再現です。
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2010/03/10(Wed) 18:27:28 | オーディオ攻略本
